ヤマトヤの、人生はわりと不可解

柴犬と暮らしながら、犬と日常の出来事を漫画にしています

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黒柴佐吉#16【柴犬は天然記念物】でも意外とどんくさい黒柴の話

 

狼要素ゼロの寝相

柴犬が天然記念物になった理由

 私も佐吉と暮らすまで知らなかったのですが、柴犬は国の天然記念物に指定されています。

 柴犬は元々あちこちの山岳地帯にいた地犬(じいぬ)の集まりでした。

 信州柴(長野)・美濃柴(岐阜)・山陰柴(鳥取・島根)など特徴が異なるタイプの地犬がいたそうです。

 その犬達が、明治時代に海外から大量に輸入された洋犬と次々に交雑してしまい、大正末期には純粋な柴犬が都市部からほとんど消え去る大危機に陥りました。

 これに危機感を持った愛好家たちが1928年に「日本犬保存会」を立ち上げ、全国の山奥に残っていたわずかな純潔の柴犬を探し出し、保護を始めます。この努力が実り1936年に天然記念物に指定されたのです。

 

 しかしです、天然記念物になったのもつかの間、第二次世界大戦によって再び絶滅の危機を迎えます。

 食糧難、や毛皮用としての軍への供出、さらに戦後に流行した犬ジステンパーによって柴犬の数はなんと数頭レベルにまで激減したそうです。

 この時に、種を絶滅させないために、生き残った「異なる地域の地柴」をシャッフルして交配させる決断が下され、長年をかけてブリーダーたちが今の柴犬へと形を統一していったのです。

 

天然記念物として守られている柴犬

 天然記念物を飼育していいの?と疑問に思われる方もいらっしゃると思いますが、種の保存を理由に天然記念物に指定されている為、飼育や繁殖が許されているそうです。

 つまり一般家庭で飼育繁殖されることそのものが犬種としての絶滅を防ぐことにつながる、ということみたいですね。

 

 ちなみによくペットショップなどでポメラニアン×柴犬のような可愛らしいミックス犬を見ますが、実は日本犬保存会などの保護団体に所属するブリーダーは、柴犬と他犬種との交雑は禁止されているそうです。保存団体の会員は「純潔の柴犬を守る」という誓約のもと活動している為、他犬種と交配させると除名などの厳しい処分を受けるのだとか。

 

 ではなぜ柴ミックスがペットショップで売られているのか、それは保存団体に所属していないブリーダーが柴ミックスを交雑させても違反とはならないからだそうです。

 

 このように、国の天然記念物として血統を守るルート(保存団体)とはまったく別の商業的なルート(一般の繁殖・販売業)があるため、ペットショップなどでは柴ミックスが売られているのだそうです。

 

 なるほど、このようにして柴犬は天然記念物として守られているのか……と、今横で眠っている佐吉のだらしない寝相を見ながら、日本犬の保護団体さんたちに感謝を捧げる私です。